自然と文明の境目で へびいちごの蛙の作文、その1
2017年05月06日(土)
ども、町長です。
いよいよ、ものはら探索かと思いきや、境界に戻ってまいりまして・・・
先日、礒野さんの境界おかわりで、へびいちごの蛙に応募いただきました作文を紹介したいと思います。
これは、礒野さんの感性がピカリンと反応して10点満点を獲得した作文です。
よくできたお話で、礒野さんと境界関係者だけで楽しむのは勿体なさすぎるという事で、ご本人に公開させていただけるようお願いをしてまいりました。
プレーンなテキストで構成された文章は、見た目より内容的に充実感のある正統派です。
そこで、挿絵を幾つか礒野さんにお願いして描いてもらいました。
今回は、それも合わせてお楽しみ下さい。
この下から礒野さんに読んでもらってください。
テーマとストーリーが込められている礒野さんの作品たちと違った立ち位置にいる境界スペシャルの子達ですが、今回のおかわり作品を見て、お話がひとつ、浮かんできました。
まだ上手くまとめられてないのですが、よかったら読んでみて下さい。
そこは ふかいふかい森のおく、
いちにちじゅう夜のようなせかい。
そのまんなかにただいっかしょ、ひかりのさすところがありました。
まるく大きなあなから空がのぞいたその下に
とうめいでふかいみどり色の水をたたえた泉が
きらきらとひかって、ほとりに咲くきいろい花をてらしています。
花のまわりをとんでいる、ちいさな虫たちの羽もきらきらひかって…。
ぱくり、ごっくん。
泉とおなじいろをした、かえるが虫をたべました。
ぱくり、ごっくん
ぱくり、ごっくん
よくみると、泉にろっぴきのかえるたち、
「ひかる虫さんきょうのごはん、あかい実はたべちゃいけないよ♪」
「あかい実はたべちゃいけないよ♪」
けろけろとうたいながら虫さんを
ぱくり、ごっくん
いちばんちいさなかえるが聞きました
「どうしてたべちゃいけないの?」
ごひきのかえるが答えます
「どうしてなのかしらないよ♪」
「おたまのころにきいていた、歌でだれかがいってたよ♪」
虫さんが飛んでいる、きいろい花のとなりには、とてもあざやかなあかいろの、つぶつぶの実がなっています。
ちいさなかえるはどうしても、あかい実のことがきになって、ぱくり、としようとしたときに、くらい森のむこうから、しゅるしゅるしゅると音をたて、なにかがちかよってきました。
ちいさなかえるはおどろいて、泉のなかにとびこみます。
こっそりのぞいてみてみると、くらい森にとけこんだ、くろくてながいいきものが、ゆらゆらゆれたかとおもうと、すーっときえていきました。
あとのごひきのかえるたち、それには気づかず
ぱくり、ごっくん
虫さんをたべつづけます。