「三毛猫のにぁ」の住民票
京都府の里親さんのもとへ転出 2021年5月
私は、うさかな国の案内人「うちの子」です
それでは にぁさんの住民票登録をいたしましょう
にぁさん、お姿をどうぞ
頭と手足が可動、おすわりで自立
おなかのなかに宝物のたまが入っているのはうさかな国住民の証しですね。
おしりからしっぽの毛皮が素敵ですね。
にぁさんのしっぽはボブテイル、短くってかわいいですよ。
お名前の「にぁ」にはnear(近く、そば、密接)という意味もあるんですね。
おや、三毛猫のにぁさんは硝芸ドットコムで作品認証されていますね!
うさかなさんオリジナルの特製ボックスとカードが「三毛猫のにぁ」さんの持ち物です。
「うさかなほへと」で誕生の【三毛猫のにぁ】さんには小さなおはなしがついています。
「く ~来る?~」
すっかり日が暮れた帰り道。
人気がないのを確認し、鼻歌などを歌いながら歩いていると、
か細い声が聴こえた気がした。
鼻歌をやめると 背後ろから 「にぁ」
振り返ると三毛猫が一匹。
目が合うと「にぁ」
立ち止まっているわたしの足元にゆっくりとすり寄ってきてグルグル喉を鳴らす。
人懐っこい猫の鼻先に人差し指を差し出すと、鼻先で触れ目を細めて顔をこすりつけてくる。
「首輪はしていないけどきっと飼い猫だね、よく馴れてる。お家にお帰り」
猫とバイバイして わたしは歩き出した。
横を車が通りすぎ、気になって振り返る。
猫は まだいる。
向き直って歩き出すがやはり気になって振り返る。
猫は適当に距離をあけながらついて来ている。
まだ ついてくる猫。
猫にはテリトリーがあるというけれど大丈夫かなぁ。
「迷子になるといけないからお帰り」
「にぁ」
猫だもの。
そのうち気が変わって何処かに行くのだろう。
歩いては振り返るわたし。
ついてくる猫。
歩いては振り返るわたし。
ついてくる猫。
歩いては振り返るわたし。
ついてくる猫。
とうとうわたしは家の前についてしまった……
どうする?
どうする?
どうする?わたし!
「……来る?
家に来る?」
住民票は時々で更新されます